フラクショナルCO2レーザーの基礎知識本文へ

フラクショナルレーザーの基礎知識

フラクショナルCO2レーザーとは?

フラクショナルCO2レーザーの仕組みと効果

美白・美肌を手に入れたい患者が選択できる治療法は数多く存在しますが、近年のアンチエイジング治療において外すことのできない美容治療法がレーザー治療であり、フラクショナルCO2レーザーも美容目的で使用される代表的な医療用レーザーのひとつです。

フラクショナルCO2レーザーとは、簡単に説明すると、炭酸ガス(CO2)レーザーを点状に照射することで美容効果を得る最先端の美用レーザーのことですが、これだけではよく分からないと思うので、その仕組みや特徴についてもう少し詳しく説明しながら、副作用等のリスクについても簡単にまとめておきましょう。

美容目的で使用するレーザーにも様々な種類がありますが、フラクショナルCO2レーザーで使用するレーザー光は、その名のとおりCO2(炭酸ガス)レーザーです。

フラクショナルCO2レーザーの画像CO2レーザーは、他の一般的な色調に反応するレーザー光(ルビーレーザー、YAGレーザー、アレキサンドライトレーザーなど)とは違い、特に水に反応しやすいといった特徴をもっています。

人の皮膚組織の大部分は水分が多く含まれているため、CO2レーザーを皮膚に照射すると、皮膚組織内の水分に吸収(反応)されますが、そのときに発生する熱エネルギーによって組織の一部を瞬時に気化・蒸散させることができるため、メスを使った外科手術に比べると、出血がほとんどない傷跡の目立ちにくい治療が可能です。

そのため、CO2レーザーは、この利点を活かすことのできる隆起性のホクロやイボ除去などの美容治療に適しているとされていますが、CO2レーザーの本当の実力はこれだけにとどまりません。

しかし、高レベルのCO2レーザーを肌に照射する行為はリスク(痛みが強い、色素沈着が起こりやすい…など)が高いため、使用目的は限られていたようです。

ところが、技術の進歩により、CO2レーザーのエネルギーをコントロールすることが可能となりました。

その技術がフラクショナル・テクノロジーです。

フラクショナル・テクノロジーとは、冒頭でも説明したように、レーザー光を面ではなく、小さな点状に照射する技術のことですが、要はフラクショナル・テクノロジーを用いたレーザー照射では、同じ面積にレーザーを照射しても、あえてレーザーでダメージを与えない皮膚組織を残すことができるため、結果的に肌に与えるダメージや痛みを極力抑えることができるわけです。

フラクショナルCO2レーザーの特徴1

一方で、レーザー照射により穴が開いた皮膚組織は、皮膚の自己再生能力により、徐々に修復していきますが、新たな皮膚組織が再生する際、欠損部は互いに癒着しながら修復するため、その引き締め効果により、肌にハリが出てきます。

フラクショナルCO2レーザーの特徴2

このようにフラクショナル技術は、治療したい肌トラブルに最適なエネルギーレベルを設定(レーザービームの照射範囲(1平方センチメートルあたりのショット数をどれくらいにするか)や深さなど)した上で、レーザー照射を行うことができるため、肌の入れ替えに最も効果的だと言われているCO2レーザーを最大限に活かすことができます。


フラクショナルCO2レーザーの種類

ひとくちにフラクショナルCO2レーザーと言っても様々な機種があり、開発メーカーや新旧機種かによって性能に大きな違いがあるようです。

そのため、医療機関で治療を受ける際には、そのクリニックがいったいどんな機種を導入しているのか、HPなどで前もって確認しておくのもよいでしょう(導入機種に自信のあるクリニックでは、機種名を示して説明しているところも多い)。

参考までに、日本国内のクリニックが導入しているフラクショナルCO2レーザーの代表的な機種を3つほど紹介しておきます。

エコツー
エコツーの画像韓国、ルートロニック社が製造。ニキビ痕や凸凹肌の改善を得意とした代表的な機種であり、他機種に比べて使いやすいのが特徴のひとつ。現在はエコツープレミアムのほか、エコツープラスといった機種がある。
アンコア
アンコアの画像米国のルミナス社が製造。ブリッジセラピーという治療名で紹介しているクリニックも多い。ウルトラパルス炭酸ガスレーザーを用いた機種であり、レーザーそのものの性能はエコツーよりも優れているとされる。
フラクセルリペア
フラクセルリペアの画像米国のソルタメディカル社が製造。エコツーやアンコアに比べると機種としてはやや出遅れた感はあるが、その性能を評価する医師は多く、近年は導入するクリニックも増えている。

フラクショナルCO2レーザーの副作用&デメリット

フラクショナルCO2レーザーを用いれば、手術痕や皮膚の老化現象による様々な肌トラブルの改善効果が期待できるため、いいことづくめの治療法のようにも思えますが、デメリットが全くないわけではありません。

他の美容治療と同じような副作用やリスクがみられたり、フラクショナルCO2レーザーならではのデメリットもあります。

したがって、フラクショナルCO2レーザーを受けようと思っている方は、カウンセリングの際に治療効果だけではなく、必ず副作用やデメリットといった欠点についてもしっかりと説明を受けることが大切です。

そして、メリットとデメリットの双方を十分に理解した上で、自分は本当に治療を必要としているのかどうか、じっくりと考え判断するようにしましょう。

参考までに、フラクショナルCO2レーザーの主な副作用なデメリットについて簡単にまとめておきます。

治療時の痛みについて
新機種ほど治療時の痛みが軽減されるよう工夫されてはいるようですが、全くの無痛と言うわけにはいかないようです。個人差もありますが、照射時にはチクチクッとした痛みを伴うようで、この痛みは治療内容やエネルギーレベルによって大きく変わってきます。深達度の深い高レベルの治療を広範囲に行う場合は、予想以上の強い痛みを感じる人も少なくないようなので、間隔を置きながら照射してもらったり、どうしても耐えられないような痛みの場合は、出力レベルが落とせるようなら落としてもらう、あるいは、麻酔をかけてもらう(塗るタイプの麻酔では完全無痛にはならない…)などの対策が必要かもしれません。いずれにせよ、治療を行う以上、照射時の痛みに関しては避けて通れないデメリットのひとつです。
治療後にみられる主な症状
フラクショナルCO2レーザー照射直後にみられる主な症状が、肌の赤みや熱感、ヒリヒリ感です。これらの症状が治まる時間は個人差があるので何とも言えませんが、赤みやヒリヒリ感については、1〜2日程度続くことも珍しくはないようです。特に赤みに関しては、治療直後に見られる典型的な症状なので、治療部位が顔の場合は、マスクなどをしないと外に出られないと感じる人も多いと思われます。通常、クリニックで治療する場合は、希望すれば大抵はマスクをいただけるはずなので自ら用意する必要はありませんが、お気に入りのマスクがある方は、前もって用意しておくのもよいでしょう。また、治療翌日にみられる典型的な症状が、点状に広がって発生する無数の極小カサブタです。このカサブタのおかげて一時的に肌がざらついてしまいますが、1週間くらいすると少しづつ取れかけて元の状態に戻るようです。
治療後に特に注意すべき事項
照射部位に強い刺激を与えたり、日焼けするような行為は色素沈着を起こす恐れがあるので厳禁です。そのため、刺激の強いピーリング剤や化粧品の使用は、しばらく見合わせた方が良さそうです。
治療回数と費用
フラクショナルCO2レーザーの1回の治療で入れ替えることのできる肌は10〜20%程度と考えられているので、通常は1ヵ月前後の治療間隔をあけての複数回(概ね4〜5回程度)の治療が必要になってきます。そのため、定期的にクリニックに通わなければならないといった煩わしさがあります。また、複数回治療が前提となることから、費用も高額になりがちなので、カウンセリングの際には、自分の場合は最低でも何回程度の治療が必要になってくるのかを聞き、自分のお財布事情を考慮した上で治療に臨まないと中途半端な治療で終わってしまう恐れがあります。
治療が受けられないケース
妊婦、妊娠の可能性のある方、光過敏症、ケロイド体質、アトピー性皮膚炎や感染症などの皮膚トラブルを抱えている方、治療を受ける1ヵ月以内に強い日焼けをしてしまった方、あるいは治療後に日焼けをしてしまうような可能性のある方などはフラクショナルCO2レーザーの治療を受けることはできません。